こんにちは!てぃけです。
今回は BTC Status Alert の解説記事を書きました。
「BTC Status Alert」は、天才プログラマー Tainoko さんが作成してくれた、世界最強のBitcoin trade toolです。(本当に感謝しています!)
しかし、少し難しい部分もあると思いますので、この記事を読んで理解を深めてください!
目次
- 1 Bitfinex 監視
- 2 Bitcoin Derivs Sheet
- 3 BTC Futures Curve
- 4 Bitcoin Perp OI
- 5 Bitcoin Network Status
- 6 Bitcoin Smile curve
- 7 BTC Big Trade and Liquidation Emoji
- 8 Crypto Fear & Greed Index
- 9 Bitcoin Dominace
- 10 Bitcoin Indicative price bands
- 11 Binance Futures BTCUSDT
- 12 Btc – Spot Maker Volume
- 13 Bitcoin – Buy vs Sell (Spot vs Derivs)
- 14 BITCOIN – CME
- 15 Deribit BTC Options
Bitfinex 監視

Bitfinexは昔から、他とはちょっと異質な仮想通貨取引所として、知られていました。
なぜかと言うと、Bitfinexには昔から「やくざ」が住んでいるからです。
と言うのも、USDTの発行元であるテザー社と、Bitfinexが兄弟会社なので、昔からきな臭い動きがよくあったんです。(どちらも親会社がiFinex)
超巨大な注文で、ビットコインに蓋をしたり、Bitfinex内でUSDTが大きく買われた後に、ビットコインがパンプしたり、Bitfinexへ大きい送金があった後に、相場の流れが急変したり…
要するに、ひと昔前はBitfinexの影響力がとても大きかった。
そう言ったBitfinexのやくざやチンピラを監視するために、上記のチャートが作られました。(今ではあまり重要視されていないように感じます…)
さて、このチャートの解説に進みます。
「Bitfinex 監視」では、以下のことが分かります。
- 「BTC/USD」の未決済LONG・SHORT枚数
- 「BTC/USDT」の未決済LONG・SHORT枚数
- 「BTCデリバティブ」の建玉とファンディングレート
- 「USDT」の値段
※一番下の「USDT Buy / Sell」が何を示しているのか分からないので、分かり次第更新します。
多くの市場参加者は、ビットコインの値段とポジションの推移を見比べながら、新規ロングで価格が上がっているのか?それともショートの損切りによるものなのか?などに注目しています。
また、USDT/USDの変動にも注目が集まります。
本来は1:1であるはずのUSDT/USDですが、短期的な需給のバランスで、USDTの方が高くなったり、安くなったりします。
一般的に、USDTの値段が高くなることは、ビットコインを買うための資金を調達していると考えられるので、ビットコインにはポジティブ要因となります。反対にUSDの価格が高くなるという事は、仮想通貨市場からの資金抜けを意味し、ネガティブ要因です。
「USDT」の値段が高くなる=ビットコインに資金流入
USDTの値段が安くなる=ビットコインから資金流出
なぜそのようなことが推測できるのか?これは、ひと昔前はUSD(法定通貨)を取り扱っている取引所が少なかったためです。
しかし、2022年12月現在は、価格との相関も薄いので個人的にはあまり重要視していません。


Bitcoin Derivs Sheet

Bitcoin Derivs Sheetは、世界の主要な「ビットコインデリバティブ取引所」の価格データを見ることができるチャートです。
このデータを参考に、現物のビットコインの価格と、デリバティブ価格を比較することができます。
デリバティブ取引所は、現物価格(インデックス価格)との乖離を抑制するために、8時間毎に変動するファウンディングレートを設けています。
このファウンディングレートの大小によって、デリバティブ価格が、現物に対して、どれほど上振れているのか? or 下ぶれているのか?を判断することができ、相場の加熱具合を判断することができるのです。
デリバティブに流入するマネーは、比較的「短期的」なマネーです。なので、ポジションが一方に大きく傾いているときは、ポジションの巻き返しに注意しましょう。
(ただし、バブル相場の時は全面濃いグリーン色を保ちながら急騰していくので、チキンレースから降りないよう頑張りましょう。2023年はチャンスかも?w)
デリバティブ価格が高い=相場が買いに傾いてる。
デリバティブが低い=相場が売りに傾いている。
- Basis=インデックス価格との乖離
- Funding=次の支払いor受け取り金利
- Yield=金利を年換算したパーセント
- Open Interest= 未決済建玉
- Expiry= 先物の最終期日
BTC Futures Curve

BTC Futures Curveは、ビットコイン先物取引所で取引されている、BTC先物価格を、各限月毎に結んだチャートです。
縦軸に「価格」、横軸に「日付」をとっており、コンタンゴやバックワーデーションの判断に役立ちます。
先物市場の場合、コンタンゴ(順ざや)の状態が通常ですが、需給バランスが崩れると、バックワーデーション(逆ざや)になります。
原油や小麦などの商品先物におけるバックワーデーションは、「バックワーデーションに売り無し」と言われているほど、現物に強い需要があることを示唆しています。
しかし、ビットコインにおいては「価値の保存」や「貸し出し」以外に、市場を歪めるほどの需要の偏りが発生しません。
では、なぜバックワーデーションが発生するのか?それは「市場が過度に弱気になり過ぎているから」です。
よって、バックワーデーションが発生しているときは、「絶好の買い場」だと個人的には思っています。

Bitcoin Perp OI

Perpetual Contractsは、主要なデリバティブ取引所における、ビットコインやイーサリアムの建玉(OI)を集計したチャートです。
OIと値段を比較しながら分析することによって、値動きの強さを見極めることができます。
このチャートで特に注目するのが、アクティブOIの推移です。
ここでのアクティブOIとは、過去3日間の最も低いOI値を基準にし、現在のOIとの差で増加した分をアクティブOIとしています。
OIの増加を伴った、ビットコインの上昇は、トレンドを形成する傾向があります。
Bitcoin Network Status

Bitcoin Network Status は、その名の通り、ビットコインのステータス状況を確認することができるチャートで、以下の項目を参照できます。
- ビットコイン難易度
- ビットコインのメモリープールの状況(Pooled Tx)
- ビットコインがマイニングされるスピード(Avg.Block)
- ハッシュレートの値
このチャートから何が推測できるのか?
それは、ズバリ「ビットコインが売られるタイミング」です。
ビットコインに送金詰まりが起きる(Pooled Txが増加する)と、取引所で現物が売られるかもしれないという憶測から、ビットコインが下落することがあります。
この時、アベレージブロックを見ることで、なぜ送金詰まりが起きているのか?知ることができます。
Average Blockは、マイニングペース(10分間に1ブロック)が遅くなると「赤」になり、早くなると「緑」になります。
アベレージブロックが「緑」にもかかわらず、メモリープールが跳ねているときは、送金詰まりが起きているため、相場の急変に注意しましょう。
Bitcoin Smile curve

Deribit Options IVスマイルカーブは、Deribitで取引されている、BTCオプションのIV(インプライドボラティリティ)を視覚的にみやすく整理したチャートです。
縦軸にIV(インプライドボラティリティ)、横軸に権利行使価格をとっています。
現在のビットコイン価格を中心にして、ボラティリティを並べていくと、上記のような線になり、笑っているように見えることから、スマイルカーブと言われています。
あまり知られていないスマイルカーブですが、曲線の形状や歪みから、市場状況を把握することに役立ちます。
- スマイルカーブが急勾配になる↓
ビットコインのボラティリティが上昇すると予想されている - スマイルカーブが左肩上がりになる↓
ビットコインの下落にヘッジをかけている参加者が多い - スマイルカーブが右肩上がりになる↓
ビットコインの急騰を予想している
BTC Big Trade and Liquidation Emoji

BTC Big Trade and Liquidation Emojiは、「Binance」「FTX」「Bybit」におけるデリバティブ取引のデータを集計し、大きい成り行き注文や、ロスカットの規模を絵文字で表したチャートです。
注文の大きさによって、絵文字の大きさも変わるため、視覚的に規模を把握できます。
個人的には、テクニカル的に重要な水準や、大きく動いた後に見ています。
成り行き注文をリアルタイムで把握するには、イナゴフライヤーも便利です。
Crypto Fear & Greed Index

Crypto Fear & Greed Indexは、ビットコイン市場の雰囲気を数値化したものです。
この数値が、下に行けばいくほど、市場心理が「悲観」に傾いていることが予想され、上に行けば行くほど「楽観」に傾いていることが予想されます。
「alternative」という会社が、Crypto Fear & Greed Indexを作っているのですが、この指標は逆張り指標として作られていますが、個人的には全くあてにしていません。
どのように作られているのか気になる方は、Why Measure Fear and Greed? を参照して下さい。

Bitcoin Dominace

BTC Dominanceは、仮想通貨市場におけるビットコインの時価総額割合と、値段を比べたチャートです。
コインマーケットキャップのデータを元に作られており、トレーディングビューで「BTC.D」と入力すると、誰でも簡単に調べることができます。
Googleで「ビットコインドミナンス」と調べると、多くの解説記事が見つかりますが、個人的には4年サイクルといった、大まかな流れを把握するのに役立つと考えています。
2017年、2021年のバブル相場では、ビットコインに頭打ち感が出ると、次はイーサリアムなどのアルトコインに資金が集まって、最後にXRPが急騰すると調整相場になり、下落相場ではビットコインに資金が集まるという傾向がありました。
仮想通貨市場はまだ歴史が短いため、なんとも言えませんが、ここからビットコインのドミナンスが50%ぐらいまで増加し、価格も上昇すると、2024年3月頃に予定されている、半減期へ向けた上昇が始まるか?と思う参加者は多いはずです!

Bitcoin Indicative price bands

Indicative price bandshは、ビットコインのIVから導き出された、市場が織り込む「1日の変動幅」と、「1週間の変動幅」を見やすく整理したチャートです。
当日の変動幅は「LXVX」を参照して作られており、過去のものは「BitVol」を参照にして作られています。
レンジ相場では、逆張り指標として機能しやすいので、短期でトレードする際の参考にするのが良いと思います。
Binance Futures BTCUSDT

Binance Futures BTCUSDTは、2022年12月現在、世界で一番 取引高が多い「BTC/USDT FUTURES」における、トップトレーダーの売買動向などを整理したチャートです。
バイナンスにおける、トップトレーダーとは、前月の取引において、700,000$ (約1億円)以上の売買をしたアカウントを指します。
その大口トレーダーのポジション比率や、ロンガー&ショーター比率などを知ることができます。
短期トレーダーには必須のデータですね。
Btc – Spot Maker Volume

Btc – Spot Maker Volumeは、ビットコインのレジサポの把握に役立つ、横軸(価格帯)出来高のチャート上に、主要な取引所における板注文の情報を加えたチャートです。
テイカー(成り行き注文)ではなく、メイカー(指値注文)を基準としたデータとなっています。
このデータを見ることによって、主要な取引所の買い板 や売り板の厚い水準が把握できるため、短期トレーダーには必須のデータです。
詳細↓
Bitcoin – Buy vs Sell (Spot vs Derivs)


Btc – Buy vs Sell (Spot vs Derivs)は、主要な取引所における、スポット取引(現物)と、デリバティブ取引(無期限先物)の売買比率や出来高を確認できるチャートです。
このデータを参考にすることによって、スポット取引が主導した上昇なのか?、デリバティブ取引が主導した上昇なのか?それとも、その両方なのか?判断することができます。
短期的な反対売買によって決済するデリバティブに対して、スポットは中長期的な売買が多いため、トレンド形成には「スポットが主導する上昇」が必要と考えることができます。
BITCOIN – CME

BITCOIN – CMEは、シカゴ先物取引所で取引されている「BTC先物」のポジションデータをまとめたチャートです。
「アセットマネジャー」や「レバレッジファンド」のポジションは、スマートマネーと呼ばれており、世界中の市場参加者が注目しているデータになります。
詳しくは「IMMポジションとは何か?」を参考にしてみてください。
Deribit BTC Options

Deribit BTC Optionsは、Deribitで取引されている、BTC先物オプションの売買動向をまとめたチャートになります。
中央には「コール」と「プット」の建玉が積み上げられています。(赤色が期近)
また、建玉が大きい価格は、マグネット効果によって、レジサポになりやすい傾向があるので注目しましょう。
左側には、プットとコール両方を足した建玉が並べられており、建玉が大きい価格帯は黄色になっています。
右側には、24時間の変化枚数が表示されており、増加すると青色、減少すると赤色になります。
下方には、ビットコインのプットコールレシオ(黄)と、イーサリアムのプットコールレシオ(赤)が表示されています。
プットコールレシオの見方
- プットコールレシオが上昇→弱気目線のトレーダーが多い
- プットコールレシオが下落→強気目線のトレーダーが多い
以上。