FXでよく聞く「IMM通貨先物ポジション」とは何か?見方を徹底解説!

今回は最近よく聞く「IMM通貨先物ポジション」の見方を解説しました!

「IMM通貨先物ポジション」とは、米国のシカゴ商品先物取引所(CME)の一部である、国際通貨先物市場(IMM)で取引可能な通貨先物の建玉(未決済ポジション)のことです。

先物取引を取り締まる、米商品先物取引委員(CFTC)が毎週末に発行するレポートによって、IMM通貨先物ポジションの推移を把握することができます。

このIMM通貨先物ポジションを分析することによって、相場のプロフェッショナル達が保有しているポジションの動向を知ることができます。


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このような方はぜひ最後まで読んで、IMM通貨先物ポジショをFXに活かしてください!

それでは行きましょう!!

FXで重要なシカゴIMM通貨先物ポジションの推移を、リアルタイムでチャートに表示させる方法

こちらの記事では、IMMポジションを自分で整理する方法を紹介しています↑

FXでよく聞く「IMM通貨先物ポジション」とは何か?

「IMM通貨先物ポジション」とは何か?

それは国際通貨先物市場(IMM)で取引されている、通貨先物や金利、オプションなどの未決済ポジションのことです。

大きいポジションを保有している市場参加者は、毎週火曜日の取引終了時に CFTC(米商品先物取引委員会)へ、ポジションの保有状況を報告する義務が発生します。

この大きいポジションとは、「円」の場合「100」ポジション以上になります。
(1ポジション=12,500,000円)

詳細→https://www.law.cornell.edu/cfr/text/17/15.03

この提出された数値をCFTCが集計し、毎週金曜日に「COTレポート」として公開します。

このレポートは、CME先物市場におけるトレーダーのポジション状況、 ロングしている人数、 取組高などが記載されています。

つまり、「IMM通貨先物ポジション」を分析することによって、相場のプロフェッショナル達の保有しているポジション状況が分かるのです!

具体的に言うと、今週の上昇は新規ロングなのか?それともショートポジションの買戻しなのか?などの目に見えない内部の動きが分かると言うことです。

また、取組高の推移を見ることによって、どのセクションに資金が集まっているのかを把握することができます。

そのため、IMM通貨先物ポジションは世界中のトレーダー達から注目されており、とても利用価値の高い情報なのです。

COTレポートは、旧フォーマット・新フォーマットの2種類あり、このようになっています↓

JPY先物旧フォーマット
JPY先物新フォーマット

「値動きはすべてを織り込んでいる」と言われるように、このポジションも様々な思惑が織り込まれています。

具体的には、値動きの上下を予測しポジションを取るアウトライトのポジションや、ヘッジをかけるためのポジション、裁定取引(アービトラージ)などです。


大切なので、もう少し詳しく時間の話をします。

IMMは毎週火曜日の取引終了後に、市場参加者のポジション保有状況を CFTCへ報告します。(アメリカ時間)

IMMがCFTCに報告する時間は、アメリカ時間で17時(標準時間)になるため、日本では水曜日の午前7:00時になります。

その報告をCFTCがまとめて、金曜日の15時30分に発表します。(日本では土曜日の午前5時30分)

まとめると、私たちは毎週水曜日AM7時における各ポジション動向を、土曜日のAM5時30分に知ることができるのです。(日本時間)

その集計結果を、CFTCが整理し公開したものがCOT(Commitments of Traders)レポートです。

「IMM通貨先物ポジション」のカテゴリーの解説

IMM通貨先物ポジションは、新、旧、2つのフォーマットが存在し、各カテゴリーに分類されています。

詳しく見ていきましょう!


旧フォーマット(3カテゴリー)

  • 商業筋(Commercial)
    実需に基づいた取引を行う企業(ヘッジ目的)
    (例) 生産者(金 原油 農家)、 グローバル企業
     
  • 非商業筋(Non-commercial)
    値動きを分析し利益を追求するプロフェッショナル(流動性を提供)
    (例) ヘッジファンド(いわゆる大口投機筋)
     
  • その他(Nonreportable)
    報告義務が無く、一般的に小口投資家と言われている
    (例)個人投資家

新フォーマット(5カテゴリー)

商品先物

  • 商業筋「Producer/Merchant/Processor/User」

実需に基づいた取引を行う企業(ヘッジ目的)
(例) 生産者(金 原油 農家)、 グローバル企業

  • ディーラー「Swap Dealers」

主に取引企業に対するヘッジを目的とした金融機関。そのため、値動きと逆相関の傾向にある。

(例)銀行

  • CTA(商品取引アドバイザー)「Managed Money」

CTAは日本で『商品取引アドバイザー』と呼ばれており、顧客から預かった資金を運用している。トレードによって利益を上げるプロフェッショナル。

(例)ヘッジファンド

  • その他の報告義務がある組織「Other Reportables」

上記の3カテゴリーに分類されないトレーダー(組織)。用途が不明なため、あまり注目されていない。

  • 報告義務のない組織「Non reportable」

報告義務が無く、一般的に小口投資家と言われている
(例)個人投資家

通貨先物

  • ディーラー「Swap Dealers」

主に取引企業に対するヘッジを目的とした金融機関。そのため、値動きと逆相関の傾向にある。
(例)銀行

  • アッセットマネジャー「Asset Manager」

年金基金を含む機関投資家
(例) 保険会社、投資信託

  • レバレッジファンド「Leveraged Funds」

CTAを含むヘッジファンド。相場のプロフェッショナルと言われている。
(例) CTA、マネーマネジャー

  • その他の報告義務がある組織「Other Reportables」

上記の3カテゴリーに分類されないトレーダー(組織)。用途が不明なため、あまり注目されていない。

  • 報告義務のない組織「Non reportable」

報告義務が無く、一般的に小口投資家と言われている
(例)個人投資家

詳しくはこちらのPDFを参照。

「IMM通貨先物ポジション」をFXに活かす方法

ここまで「IMM通貨先物ポジション」とは何か?について解説してきました。

しかし、いったいどのように「IMM通貨先物ポジション」をFXに活かせば良いのでしょうか?

ベースとなる考えは、レバレッジファンドの動向を分析し、同じ方向のポジションをとることです。

なぜかというと、レバレッジファンドは一般的にプロフェッショナルたちが集まって値動きを分析し、その結果に基づいてポジションを持つからです。(マーケットの縮図の様な感覚)

このチャートは、EUR/USDとレバレッジファンドのネットポジションを比較したものです↓

この推移を見ると、いかにIMM通貨先物ポジションの推移が大切かが分かりますね。

しかし、IMM通貨先物ポジションのみを参考にして、トレードするのは危険です。

それは、レバレッジファンドが常に正しいとは限らないからです。

それでも、この推移を見ることによって、「投機筋が積極的に買いに来ている事」や、「売り玉を解消する水準」などを知ることができます。


また、「IMM通貨先物ポジション」は逆張り指数としても機能する傾向があります。

なぜなら、投機筋のポジションは、現物決済ができないため、将来的に「反対売買圧力」として作用するからです。

なので、投機筋のポジションが大きく一方に偏ると、値動きが反発することに警戒しましょう。

上記のチャートでも、実際にネットポジションのボトム部分で、値動きが反発していることが分かります。

この記事のまとめ

以上が「IMM通貨先物ポジション」の解説になります。

最後にこの記事の要点をもう一度確認しておきます。

  • IMM通貨先物ポジションとは、国際通貨先物市場で取引されている、通貨先物や金利、オプションなどの未決済ポジションのこと。
  • COTレポートとは、毎週 CFTCが先物市場のポジションを集計し、公開したレポートである。
  • IMMポジションは、各カテゴリーに分類されており、レバレッジファンドや小口の動向に注目が集まっている。
  • IMM通貨先物ポジションは逆張り指数として機能する傾向がある。
  • ポジション動向と値動きを比較することで、新規買い、売りの水準を知ることができる。

今回は以上となります。

最後まで読んで下さりありがとうございました!!

 

FXで重要なシカゴIMM通貨先物ポジションの推移を、リアルタイムでチャートに表示させる方法

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Author: てぃけ
相場歴8年目の26歳。 主に「為替」「商品」「仮想通貨」のトレードに関する記事を書いています。金利や投機筋のポジション動向、直観を軸にした、中期的なトレードがメインです。